コスモエコパワー株式会社の開発ストーリー
地域の皆さまとともに

開発ストーリー

様々な角度から地域に貢献できることを探します!
三宅 誠人(事業開発部)

「もううんざり...、協力したくない...」 ~地元関係者の不信感からのスタート

2021年1月に着工した、大分ウィンドファーム事業。
しかし、環境影響評価を開始した2014年当時は、臼杵市の1地区では、風力発電事業に対する強い不信感があったそうです。
背景には、複数の風力発電事業からの相次ぐ問い合わせがありました。
当社としても、しつこく「協力してください」とだけ言い続けることはできない、という気持ちがありました。
まずは名前だけでも覚えてもらい、親近感を持っていただきたいという思いで、ある時、「地区の方が全員集まるような行事はないでしょうか?」と聞いてみました。

そうして教えてもらったのが、年3回の草刈り!

臼杵市のこの集落は中山間地にあり、集落の入り口まで3キロメートルほどの峠を登っていかなければなりません。
その道のりを毎年30人位の方が集まって草刈りをしているが、高齢者の割合が大きく、年々参加者も減少傾向にあると聞きました。
「では、ぜひ私を労働力として使ってください!」ということで、初めて参加させていただいたのが、2015年の11月でした。
それから毎年、この草刈りへの参加を続けています。

地元の皆さまとの信頼関係構築へ

次第に、信頼関係が構築され、コミュニケーションが円滑にとれている実感を得始めていたある日、「現地調査するということならエコパワーさんにお願いしたい」と、お声をかけていただくことができました。
「色々な会社から打診はあるけれど、エコパワーさんなら地元のイベント事にも協力してもらえる」ということで、最終的には事業にも同意をいただくことができました。

SDGsへの理念実現へ向けて・・

再生可能エネルギー事業はSDGsの理念に合致し、社会的貢献度も高い事業ですが、地域で暮らす皆さまにとっては、環境が変わってしまわないか、自分たちの生活に影響がでないか、不安も多いと認識しています。
そんな時、事業者がきちんと話を聞いてくれるという安心感が持てるかどうかは重要な要素です。
理念の話だけでなく、まずはひとりの人間として接点をもち、そこから関係性を作っていくことが、事業への理解をいただくうえで不可欠だと考えています。
「風車が建つと、地元の皆さまとは、とても長いお付き合いをすることになります。今後も、さらに地元の皆さまと様々なことに協力し合って、さらなる深い信頼関係を築いていきたいです」

地元の方からいただいた三宅さんへのメッセージ

年3回の草刈り参加は、同地区過疎化が進んでおり、大変、助かっております。
三宅さんは、言ったことを必ずやり遂げてくれる、誠実なかただと思いました。
これからも、末永くよろしくお願いたします。
(松ヶ岳東組 山伍長様より)

地域に寄り添い、柔軟で誠意ある対応をモットーに!
佐々木 和志(事業開発部)

事業計画を策定する中で、環境影響評価を行います。動植物調査や騒音調査などを行う他、景観の調査も行います。景観変化を予測評価する一般的な手順としては、視認される可能性のある範囲のうち、市街地や観光地など人が集まる地点を何箇所か選定します。そして、その場所からの見え方が、建設前後でどう変わるかを調査します。その結果をモンタージュ写真にし、アセス図書に掲載します。

担当している案件では、そうした環境影響評価によって作成したモンタージュ写真に加えて、住民説明会用に別途、3D動画の制作を行ったことがあります。これは、モンタージュ写真だけだと「よく分からない」という住民の方のお声を何度か頂いたため。より住民の皆さまが事業計画をイメージできるように参考資料として作成したものです。ただ前例通りに実施するのではなく、「住民の方にモンタージュ写真だけでは伝わっていない」という事実に会社として真摯に対応したいと考えた結果でした。

景観だったり、動植物や音だったり、その土地その土地で注目されるものは異なると思います。だから、会社がやらなくてはいけないことも変わってくる。こういう調査をやるのが一般的なんだという決まりごとの押しつけではなく、柔軟な思考で、きちんと話し合って、相互理解して納得して進めていきたいというのが私の理想です。開発段階だけでなく、風車が建ったらその後20年間以上のお付き合いになるので、住民の方と事業者が良い関係を築くことは絶対条件です。力及ばないこともあるけれど、できることはやっていきたいという気持ちで取り組んでいます。

地元の声を直接感じられる喜びと共に、
さらなる信頼関係の構築へ
豊田 友里加(事業開発部 度会事務所)

度会ウィンドファームまで車で20分程にある、度会事務所に勤務しています。出身は三重県で、現地での採用でした。それまでは風車とは全く関係のない仕事をしていましたが、「新しいことのできるチャンスだ」と思い切って飛び込みました。

担当する業務はひと言で言うと「地元対応」です。私が入社したのは2019年で、度会ウィンドファーム第1期エリアが2017年に運転を開始した後、第2期エリアの運転開始が目前という時期でした。大型車両が入るような工事の際には、行政や近隣の皆さまに相談や報告をします。地元と会社の間の窓口となり、信頼関係を保つ重要な役割だと認識しています。すべての風車が運転開始した現在も、点検や修理などの作業は常時発生するので、その都度必要な対応をしています。風車の見学対応も担当しており、地元との接点は非常に多いです。「度会ウィンドファーム事業を続けていく上で必要なこと」が自分の担当業務だと思っています。

やりがいは、フロントとして地元の方からの直接の反応に触れられることです。2019年の秋に開催した見学会では3ヶ月間で500人近い方に訪れていただき、風力発電への関心の高さを実感しました。山の上にずらりと並ぶ風車は遠方からも見えるので、「風車のあるところ=度会町」ということで町外の方に認識していただけることも増え、嬉しく思っています。これからも積極的に新しい業務に取り組み、度会町での当社の存在感を高めていくことに貢献したいと考えています。