洋上風力事業への取組み
洋上風力発電について
風の力を利用して発電する風力発電は、再生可能エネルギーとして注目され普及が進んでいます。世界では欧州を中心に陸上から洋上へ立地が進み、さらに多くの国で急速に拡大しています。日本においても、カーボンニュートラル実現の切り札として洋上風力に大きな期待が寄せられています。
当社の取組みについて
2020年10月に当時の政権から「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことが宣言され、風力発電を取り巻く環境は大きく変わってきました。国は再生可能エネルギーの最大限の導入を目標に掲げています。
そのような環境の中、当社は、これまで創業以来、陸上風力発電事業で培ったノウハウを存分に活用し、洋上風力発電事業の分野においても、コスモエネルギーグループとして掲げる洋上風力のリーディングカンパニーとなるべく、それぞれの地域プロジェクトにおいて、地元漁業者の皆さま、地域社会の皆さまとの融合のもとに共存共栄を図りながら、地域に根差した洋上風力の導入を推進してまいります。
プロジェクト・案件
(仮称)北海道石狩湾沖洋上風力発電事業
- 事業実施エリア
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北海道石狩市及び小樽市
- 事業規模
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最大 1,000,000kW
- 区域
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有望な区域
- 環境影響評価
(仮称)島牧沖洋上風力発電事業
- 事業実施エリア
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北海道島牧郡島牧村沖の海域
- 事業規模
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最大 1,000,000kW
- 区域
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有望な区域
- 環境影響評価
(仮称)檜山沖洋上風力発電事業
- 事業実施エリア
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北海道檜山沖(久遠郡せたな町、二海郡八雲町、檜山郡江差町及び上ノ国町の日本海側沿岸の海域)
- 事業規模
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最大 1,000,000kW
- 区域
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有望な区域
- 環境影響評価
NEDO浮体式実証事業
秋田港洋上風力発電所
- 事業実施エリア
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秋田県秋田市地先秋田港湾区域
- 事業規模
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54,600kW
- 区域
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港湾区域
- 環境影響評価
- 事業会社
能代港洋上風力発電所
- 事業実施エリア
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秋田県能代市地先能代港湾区域
- 事業規模
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84,000kW
- 区域
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港湾区域
- 環境影響評価
- 事業会社
取組実績
当社は2010年から環境省「浮体式洋上風力発電実証事業」への参画、2016年から秋田洋上風力発電株式会社への出資等により環境影響評価(アセス)を始め、社会受容性評価、事業リスク評価等の業務を通じ、洋上風力発電事業へのノウハウを蓄積しています。
NEDO浮体式実証事業
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)殿より、次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究のうち以下業務を受託しています。
【環境影響評価】
環境影響調査では、風車稼働中でもバードストライクは見られていません。また、浮体周囲に魚が集まる蝟集効果が確認できました。
これからも、着床式や浮体式の洋上風車の環境共存のあり方を検討・提案して参ります。
【保守管理技術の開発】
故障予知診断システムの研究開発として、火力発電所を中心に用いられているシステムを、洋上風車用にカスタマイズしました(図1)。
これにより、保守管理費用の低減や、設備利用率(発電効率)の向上に寄与して参ります。
次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究へのリンク
https://www.nedo.go.jp/floating/index.html
【写真 1】浮体上に設置したカメラ観測システムによる鳥類飛来観測の実証試験(撮影時は風車停止中)
【写真 【図 1】異常予兆・故障予知のイメージ図
伊藤忠テクノソリューションズ殿 HPより抜粋(https://www.ctc-g.co.jp/solutions/predict_it/)
O&Mの検討
欧州とは異なる日本の独特な気象海象条件の中、陸上で長年培った技術・経験を活かし、洋上の風車メンテナンスへの取組みについて検討を重ねています。NEDO北九州浮体式実証事業を通しての経験および欧州大手事業者との協業による発電所運営のノウハウの習得、ならびに海外洋上での実績のある最新システムの導入検討を経て、洋上における高度なO&Mを実現します。また、20年以上の運転を継続する洋上風力においては地元に根付いた産業となるべく、地元企業様ならびに漁業組合様との連携を優先的に考えた体制を検討しています。船舶を利用した海上移動および海上での工事、ならびに海上、海中での構造物の点検など、今までに経験が無くとても厳しい作業について、安全第一を考えながら技術検討を行っています。